建築写真で知っておくべき“空の青”

東西/南/北/では、明るさが異なるので、空の色も違って見える。

北の空

順光となるため、青が色濃く見えます。また水平線に近づくにつれて、白に近づいてきます。
南面ファサードの建物外観写真の空が映えるのは、この効果によるものです。

南の空

逆光となるため、青が薄く、建物が暗く色が出ない「逆光写真」の厳しいアングルになります。
北面ファサードの建物は、曇りの日や早朝に撮影することをオススメします。

東西の空

空の明るさが、フレームの左右で異なるので、この場合は、合成用空の「左用」「右用」を明るさ違いで撮影しておいたほうがいいでしょう。後に、レイヤーでそれぞれを調整します。

空の“青”

画像補正にて、雲の白の部分を残しつつ、空の青を強めるのが良いです。白青のコントラストのはっきりした空写真を用意し、合成用に使用します。具体的な手法は、空の白以外の部分を範囲選択し、青を強めますが、ほんの僅か緑色側に寄せて調整しましょう。

建物の色の調整はしない方が良いですが、敢えてするのであれば、青の反対色に寄せていきましょう。
空においては白と青のコントラストがあり、空の青と建物のコントラスト(青被りしていない建物)となるように調整するばよいでしょう。

補正前
補正後(空以外の部分を黄色寄りに!)

空が大事な建築写真のアングル

上記の写真のように、大屋根の建築物ほど、空の青さが大事になります。
大屋根の建築物を撮影する際には、現場の空画像を使うのか、後に、別で撮影した空を合成するのかを十分に検討する必要があります。

現場の空を使用する場合は、少し露出を下げた暗めの空の写真を用意しておくことをお勧めします。